未経験クラウド実績を30日で形にする 副業×GitHub×技術ブログの回し方

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真冬の深夜、データセンターで冷気を浴びながら「このままオンプレ運用だけで年を越したら市場価値が下がるかも」と焦ったことがあります。あのとき救われたのは、小さな副業と見せられるGitHubの痕跡を30日で積み上げたことでした。この記事は、同じ不安を抱える人が最短で「実績なし」を抜けるための現実的な動線だけを残しています。

30日で積むアウトプットの全体像

  • GitHubにミニ環境(VPC+ALB+EC2+RDS)をIaCで公開する。
  • 3本の技術ブログで設計意図と失敗談を言語化する。
  • 月3万円規模のクラウド副業を1件取り、納品ログを残す。
  • これらをセットでエージェントに渡し、非公開求人の推薦をもらう。

大きな作品は要りません。再現性・安全性・振り返りが揃っていれば、未経験でも書類は通ります。

まずは資格1枚で足場を作る

無料枠で検証しつつ、汎用資格を1つ取ると用語と図解の精度が一気に上がります。現場での引き合いが多いのはCLFかAZ-900でした。

比較軸 AWS CLF Azure AZ-900
現場の母数 大手〜スタートアップまで幅広い エンタープライズと自治体が多い
学習コスト 模擬+ハンズオンで20〜30時間 同程度だがAD連携の概念が多め
ポートフォリオ連動 VPC/ALB/IAMの基礎をそのまま活かせる Azure ADとネットワーク分離の説明に活きる

日々1時間の学習を積み、模擬試験→ハンズオン→ポートフォリオ反映の順で回すと、資格が単なる飾りになりません。

GitHubに置くミニポートフォリオ

  • Terraformリポジトリ: VPCを/24で分け、ALB→Auto Scaling→RDS Multi-AZの最小構成。terraform planをGitHub Actionsで自動コメントさせ、再現性を示す。
  • READMEの粒度: 構成図、想定月額、セキュリティ設定(SG/IAM)、削除手順を300字以内でまとめる。
  • Runbookとポストモーテム: 意図的にNACLを閉じて疎通障害を起こし、切り分けと恒久対応を書き残す。冷静な失敗記録は面接で効きます。

技術ブログ3本のテーマ

  1. 「無料枠で作るVPC+ALB+RDSの基本構成」—構成図と料金スクショを添付。
  2. 「Terraform planを自動コメントするGitHub Actionsのセットアップ」—YAML断片とエラー時の対処を書いておく。
  3. 「NACL設定ミスから学んだ疎通確認の手順」—失敗談ベースで、再発防止策を具体的に。

3本まとめて貼ると、エージェントが担当企業に説明しやすくなります。

副業を30日で1件取るコツ

  • 案件検索では「AWS検証環境」「Terraformヘルプ」「ログ整理」のキーワードが現実的。報酬は低くても、GitHub履歴と納品物が残るものを優先。
  • 提案文は「作業時間の見積もり」「リスク」「アウトプット例(構成図URL)」を短く添えると通りやすい。
  • 着手前にドキュメント構成を提示し、レビューコメントごとにコミットを刻むと実績として見せやすい。

いま動いた方がいい理由

2026年にかけてクラウド人材の選考は高速化し、実務なしの枠が早く締まることが増えています。生成AIでのスクリーニングが普及し、ポートフォリオやブログの有無で一次判断されるケースが目立ちます。12月〜1月上旬は新年度予算の前倒し採用が重なり、学習ログが整っている人から順に面談が決まります。

エージェントへ渡すパッケージ

  • TerraformリポジトリURLとREADME
  • GitHub Actionsのログスクショ
  • 技術ブログ3本のリンク
  • 希望条件(リモート比率、オンコール上限、年収レンジ)

このセットを送ると、担当者は「実行力があり、説明資料も自分で用意できる候補者」として非公開求人に推薦しやすくなります。登録を迷っている間にも求人はクローズしていきます。今夜、リポジトリをまとめてからエージェントに共有してみてください。動き出すと、不安はすぐに「次はこれを作ろう」という具体的なタスクに変わります。