クラウドインフラ転職でレバテックは有利?成功条件を徹底解説
目次
終電後のデータセンターで冷房の風に当たりながら「このままオンプレ監視だけで終わるのか」と不安がよぎった夜があった。あのとき踏み出した一歩が、クラウドインフラエンジニアへの転職と年収レンジの更新につながった。この記事は**クラウドインフラエンジニア転職にレバテックはおすすめなのかな...**と迷う20〜30代のために、採用側・候補者側の両方でレバテックを使ってきた経験をまとめたものだ。読み終える頃には、登録ボタンを押せるだけの根拠と、90日分の行動計画が手元に残るはず。
レバテックキャリアはクラウド転職に強いのか
レバテックの実績・専門性
- IT・Web特化で15年以上。公開求人3万件規模に加え、SaaS・SRE系の非公開求人が厚い。
- 年間7,000回以上の企業訪問で内情を仕入れており、オンコール実態や自動化率など現場感のある情報が早い。
- 採用側で感じた強みは、クラウド/SRE経験者に的を絞った紹介の精度と、面接フィードバックの速さ。次の求人提案に反映されるまでが短い。
向く人・向かない人
- 向く人: オンプレ運用1〜3年でクラウドに触れ始めている、もしくは個人検証でVPCやIaCを回している層。障害対応を語れる人は特に刺さりやすい。
- 向かない人: IT経験ゼロ〜1年で実務成果物がない場合は門前払いになりやすい。資格だけでは弱く、GitHubに構成図・Runbook・ログ解析の痕跡が必要。
- 門前払いを避けるコツは「作ったものを事前提出する」こと。Terraformリポジトリと学習ログを先に送り、担当者の温度感を上げてから面談に入る。
2025年時点のクラウドインフラ転職市況
求人トレンド
- マルチクラウド設計、ゼロトラスト、FinOps、セキュアなAPI基盤がキーワード。SRE募集ではエラーバジェットとSLI/SLO運用経験が評価されやすい。
- 年収レンジの目安: 実務2〜3年のクラウド運用で550〜650万、IaCと障害対応を数字で語れれば700万台が見える。マネジメントなしでも、可用性設計とコスト最適化を両立できる人は強い。
採用側が重視する3要素
- 可用性を数字で説明できること(SLA/SLI/SLOの組み立てと根拠)。
- IaC運用の再現性(TerraformやAWS CDKのコードレビューが通る粒度で書けるか)。
- 障害対応の学習サイクル(ポストモーテムで再発防止まで落とし込んでいるか)。この3点が揃うと書類通過率が跳ね上がる。
レバテックを使うメリット
非公開求人とマッチ精度
- SaaS、ゲーム基盤、金融向けSREなど、表に出ないクラウド案件が多い。採用要件を細かく聞いており、**「自動化率」「オンコール頻度」「使用監視ツール」**まで指定して紹介してくる。
- 技術キーワードのズレが少なく、希望を伝えれば不要な面談を削れる。
面談〜内定までの伴走力
- 書類添削では定量情報の入れ方(障害発生率○%、コスト△%削減など)を具体的に指摘してくれる。
- 模擬面接の質が高く、VPC設計やWAF誤検知調整の深掘り質問が飛んでくる。ここで詰まった箇所が本番でそのまま聞かれたことも多い。
年収交渉・条件調整
- オンコール頻度、リモート比率、時間外上限を数字で交渉してくれる。給与テーブルを事前に把握しているため、最初の提示から上振れさせやすい。
デメリット・注意点
サポート濃淡の差
- 成約確度が低いとフォローが薄くなる。学習ログと成果物を渡して「今回は通せる案件を一緒に選びたい」と伝えると温度感が上がる。
地方・オンプレ寄り案件の少なさ
- 首都圏リモート主体。オンプレ比重が高い地域転職なら、後述のリクルートやマイナビITと併用した方が早い。
登録〜内定までの最短ロードマップ(14〜90日目安)
Day1-14:応募土台づくり
- AWS無料枠でVPCを作り、Public/PrivateサブネットにEC2を2台、ALBでつなぐ。構成図と料金見積もりをメモ化。
- Linux基礎(systemd、journalctl、nftables)を毎日触り、コマンド履歴をGistに残す。
- AWS Well-Architected Frameworkを1日1柱要約し、気付きをNotionに記録。
Day15-45:案件フィット度を高める
- Terraformで前述の環境をコード化。
plan結果をGitHub Actionsで自動コメントし、再現性を示す。 - CloudWatch LogsにNginxアクセスログを流し、5xx抽出・遅延上位URL・User-Agent集計の3クエリを用意。スクショをREADMEに貼る。
- IAMロールを最小権限で設計し、意図をコメントに残す。採用側はこの「意図の説明力」をよく見ている。
Day46-90:面接突破と交渉準備
- Auto Scalingを組み込み、CPU60%を目安にスケールアウトさせたグラフを保存。しきい値を選んだ理由を文章化。
- RDS Multi-AZでフェイルオーバーを実施し、切替時間とアプリ影響を記録。面接での鉄板質問に備える。
- S3ライフサイクルでGlacier Deep Archiveへ移行し、月額コストの下げ幅を算出。数字で語れると年収交渉が強くなる。
- WAFで意図的に誤検知を発生させ、除外ルール調整のプロセスをRunbook化。
- ここまでの成果物をGitHubに整理し、READMEに構成図・コスト試算・障害シナリオ・Runbook・ポートフォリオURLをまとめる。
レバテック面談を成功させる事前提出セット
必須提出物
- TerraformリポジトリとRunbook、ポストモーテム3件。
- 直近3ヶ月の学習ログ(週の稼働時間付き)。
- 希望条件を数字で渡す: 年収レンジ、オンコール頻度上限、出社回数、避けたい技術スタック。
ヒアリング質問リスト
- 「SREの自動化率と、まだ残る手作業は何割か」
- 「直近の離職理由で多いものは何か。技術スタックの更新頻度はどのくらいか」
- 「内定者がオファーを断った主な理由は何か」
- 「アラートノイズをどう減らしているか。エラーバジェットの運用方針は?」
成功事例と失敗事例(ショートケース)
成功パターン
- オンプレ監視2年→個人でALB+ASG構築→SAA合格→Runbook3本を提出し、SRE内定・年収+80万円。
- 社内情シス→Terraformで社内VPN更改をコード化→ポストモーテムを3件公開し、クラウド運用ポジションで年収+100万円。
失敗パターン
- 資格のみで応募し、ログ解析と障害再発防止策を語れずに面接失速。
- 「冗長化しています」とだけ語り、可用性要件やコスト根拠を聞き返されて沈黙。
- エージェント任せで進捗共有を怠り、優先度が下がって紹介が止まる。
他社エージェントとの使い分け
併用すべき候補
- リクルートエージェント: IT未経験でも門前払いされにくく、初回面談後すぐ求人が届く。間口を広げたいときに有効。
- マイナビIT AGENT: 経験1〜3年の若手向けに教育環境付きの案件が多い。定着重視。
- Geekly(ギークリー): ゲーム・クリエイティブ寄り。クライアントエンジニアやデザイナーに寄せたいとき。
- doda X / JAC: 年収900万超やマネジメント志向のスカウト枠。市場での客観評価を得る目的で登録するのもあり。
併用戦略
- 第一志望をレバテックに置きつつ、リクルートで間口拡大+マイナビITで育成枠確認という組み合わせが安定。
- オファー面談が重なり始めたら、条件表を共有して各社に調整を依頼すると交渉がスムーズ。
よくある質問(FAQ)
- 未経験寄りでも通る最低ラインは? → VPC+ALB構成をコード化し、障害シナリオと対応手順を1件でいいから出せる状態。
- 学習ログはどこまで細かく書くべき? → 日次で「触ったサービス・所要時間・詰まった点・解決策」を4行で十分。継続性が最重要。
- 地方在住は不利? → フルリモート案件が増えているが、オンサイト比率は企業次第。出社回数の上限を数字で先に伝えるとミスマッチが減る。
- 在職中で時間が取れない場合は? → 週5時間でも、毎週進捗をエージェントに送ると優先度が維持される。アウトプットの質より「継続と可視化」が効果的。
まとめ・次の一手
レバテックキャリアは、クラウド/SRE寄りで即戦力に近づきつつある人には強力なカードだ。門前払いを避けるには、作ったものを先に見せて温度感を上げること。学習ログとIaCリポジトリを揃えれば、紹介の質と交渉力が一気に変わる。
今日から動ける小さな一手はこの3つ。
- VPC+ALBの最小構成をAWS無料枠で作り、スクリーンショットをGitHubに貼る。
- Terraformでコード化し、
terraform plan結果をGitHub Actionsでコメントさせる。 - レバテックともう1社に登録し、ポートフォリオURLと希望条件をセットで送る。
この3手で「話せる・見せられる」状態になり、次の面談が実りある時間に変わる。